長く続けられる飲食店を作るための完全版ガイド

長く続けられる飲食店とは何か?

長く続けられる飲食店を作るための完全版ガイド
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飲食店経営をしていると、こんな言葉を耳にします。

「FL(原価+人件費)で60%以内が理想」
「FLに家賃を足して70%が損益分岐」
「坪月商10万円以上が合格ライン」
「1坪あたり2席以上入れないと赤字になる」

これらはすべて正しい。
でも、正しいだけでは、長くは続かない。

事実、数値を守っていても潰れる店はたくさんある。
逆に、数値が多少悪くても生き残る店もある。

では、本当に大切な“センターピン”は何か?
飲食経営を実践している立場から見えてきた、
「長く続けられる飲食店の本質」をすべて言語化します。


1. 【数字編】FL比率・坪月商・座席効率の基準

まずは基本の“設計図”から。

指標目安補足
原価率(F)28〜33%居酒屋業態は33%まで許容範囲
人件費率(L)25〜32%セルフ式・仕組み次第で変動
FL合計60%以内70%を超えると要注意
家賃比率(R)5〜10%売上に比例。郊外は低く抑える
FLR合計65〜70%以内黒字の条件ライン
坪月商10万円以上家賃1万円/坪ならこれでギリ黒字
席効率2席/坪以上回転率と粗利に直結

これらはあくまで「数字による健康診断」。
これだけを守っても続かないし、逆にこれを多少逸脱しても“構造”があれば続くというのが現場のリアルです。


2. 【思想編】思想のない店は、どこかで詰む

数字を作るのは、仕組みでも販促でもありません。
最終的には「この店に通いたいかどうか」が決め手になります。

そしてその原点には、思想があります。

  • なぜこの業態をやっているのか?
  • どんな体験を届けたいのか?
  • 誰のどんな悩みを解決するのか?

「利益を出すため」だけでは、人もお客様も定着しません。

🎯 思想のない店は、“偶然”か“価格”でしか選ばれない。


3. 【体験編】驚きと記憶が、再来店を生む

おいしい・安い・接客がいい――それだけで十分な時代は終わりました。

現代の外食に求められているのは、「驚き」と「体験価値」です。

  • 「この価格でふぐ!?」
  • 「3時間飲み放題で日本酒まで!?」
  • 「子どもが遊べて、親もゆっくりできた」
  • 「料理が出る前に、気遣いの一言があった」

これらは全て、“記憶に残る体験”です。

🍽️ 体験価値とは、満足ではなく“想定外の喜び”である。


4. 【人材編】文化を育てる現場に、人は残る

長く続く店は、必ず人材が安定しています。
でも、それはただ「辞めない」だけではなく、成長し続けているということ。

  • 自分で考え、判断できる
  • お客との関係性を育てられる
  • 価値観を共有し合えるチームがある

このような“文化人”を育てられる現場こそが、ブランド力の源泉になります。

📚 文化なき現場に、継続なし。


5. 【広告編】広告は「集客」ではなく「翻訳」

広告と聞くと「客を連れてくる手段」と思われがちですが、
本当に続く店にとっての広告は、“思想の翻訳装置”です。

  • 「私たちは、こんな価値を信じています」
  • 「こういう人に来てほしいです」
  • 「これが“がぶ飲み”の世界観です」

こうしたメッセージを、SNSや紙媒体、口コミなどに落とし込むことで、“共鳴する人”だけが集まる店ができる。

📢 広告とは、“未来のファン”と出会うための行為。


6. 【QSC+H編】もはやQSCだけでは足りない

飲食店の基本であるQSC(Quality/Service/Cleanliness)は、今や当たり前
RBRでは、それに「H=ホスピタリティ」を加えて、QSC+Hがスタンダードです。

項目意味位置づけ
Q味・盛付・温度など品質全般基礎力
S接客の速度・丁寧さ・距離感運営力
C清掃・整理整頓・清潔感信用力
H気遣い・感情の共鳴・“心”の接客ブランド力の本体

いま最も欠けているのはこの「H」。
これがあるだけで、お客様の印象は「ファン化」に一歩近づきます。

❤️ QSCは信頼の土台、Hは“また会いたい”を生む魔法。


7. 【センターピンの正体】数字×思想×体験が“構造化”されているか

最終的な結論です。

💎 「数字」「思想」「体験」が仕組みとしてまわっている店だけが、10年続く。

そのためには、以下の構成要素すべてを意識し、設計に落とし込む必要があります。


✅ 長く続けられる飲食店の8本柱(完全版)

項目説明
① 数値管理(FL・坪売上・回転)損益の基盤・生き残る最低ライン
② 思想の明文化と共有ブレない軸、採用・教育・広告の核
③ 記憶に残る体験設計リピート率の最大化・語られる店づくり
④ QSC+ホスピタリティ安心感+“また来たい”の感情づくり
⑤ 自走する現場人材教育不要でも品質が維持される仕組み
⑥ 広告=価値の発信想いに共鳴する人だけを集める手段
⑦ 驚きのあるメニュー・価格設計SNS拡散・話題性・初来店を生む要素
⑧ 再来店率を追う姿勢集客に頼らず安定を生む本質指標

🎯 最後に:RBRが目指す飲食の姿とは?

私たちRBRは、こう信じています。

飲食は単なるサービス業ではない。
人を育て、文化を継ぎ、社会を変える“実践の場”である。

数字を守ることも、思想を育てることも、すべてはそのため。
“がぶ飲み”のように、人と人が笑い、語り合い、また来たくなる。
そんな飲食店を、地域に、そして日本中に増やしていきたいと考えています。

RBR合同会社では、未経験でも挑戦できる実践型FC制度をご用意しています。

▶ ご相談・ご予約はこちら(オンライン/対面どちらも可)

まずは、“あなたが生き残れる現実的な独立モデル”を、一緒に考えてみませんか?